「治らない坐骨神経痛」…その原因、“神経の癒着”かもしれません

坐骨神経痛が治らないのは「神経の癒着」が原因かもしれません

「腰からお尻、足にかけてのしびれや痛み」
「坐骨神経痛と言われ、湿布や薬をもらったけど良くならない」
「ストレッチやリハビリでもすっきりしない」

そんな方は、神経そのものが「癒着」して動きにくくなっている可能性があります。

坐骨神経痛というと、「ヘルニア」や「脊柱管狭窄症」が有名ですが、
それだけが原因ではありません。

神経の“滑走性”の低下（癒着）が、痛みやしびれを長引かせていることも多いのです。

「滑走性」って何？神経は“動く”組織です

意外に思われるかもしれませんが、
神経は筋肉や骨のように“固定されている”わけではありません。

体の動きに合わせて、神経も「滑るように」移動しています。
この性質を「神経の滑走性（かっそうせい）」と呼びます。

例：

前かがみになるとき → 坐骨神経が背中側へ伸びる
足を上げるとき → 神経も一緒に滑る

このスムーズな滑りが損なわれると、
周囲の筋肉や筋膜に神経が引っかかってしまい、痛みやしびれが出るのです。

なぜ神経が癒着するのか？｜主な原因

神経の癒着（滑走障害）は、以下のような要因で起こります。

● 長時間の同じ姿勢

デスクワーク・車の運転などで同じ姿勢を続けることで、
お尻やもも裏の筋膜と神経が張り付きやすくなります。

● ヘルニアや狭窄症の後遺症

一時的に圧迫を受けた神経は、その周囲で炎症が起こり、
治ったあとも癒着が残ることがあります。

● 手術後の瘢痕（はんこん）組織

腰部の手術後などにできた組織が、神経の滑りを妨げることもあります。

● 筋膜・筋肉の過緊張

梨状筋やハムストリングスなどの筋緊張が強いと、
その下を通る神経が圧迫・癒着しやすくなります。

神経の癒着があると、こんな症状が出やすい

• 前屈や足上げ動作で「引っかかる」「突っ張る」感じがある
• 一定の姿勢で悪化し、動き出すと少し楽になる
• 痛みやしびれの場所が日によって変わる
• ヘルニアや狭窄症の治療後も症状が残っている

これは単なる圧迫ではなく、「動きの障害（滑走障害）」が関係しているサインです。

整体でのアプローチ｜神経が“動ける”ようにする

当院では、
周囲の筋肉との癒着を剥がし、神経が滑りやすい環境をつくる施術を行います。

● 神経モビライゼーション

神経をゆっくり動かしながら、滑走性を取り戻すためのテクニック。

● 梨状筋やハムストリングスとの癒着剥がし

坐骨神経と関係の深い筋肉との癒着を剥がして、神経の動きを出していきます。

● 骨盤・腰椎の調整

骨格のゆがみが滑走障害を起こすため、土台から整えます。

● 皮膚リリース

皮膚との癒着を解消することで、神経の動きをサポートします。

自宅でできる簡単ケア

※無理のない範囲で行いましょう。症状が強い場合は中止してください。

• お尻をテニスボールでゆっくりほぐす
• 仰向けで片脚ずつゆっくり上げるストレッチ（ハムストリングス）
• 長時間の座位を避け、こまめに立ち上がる

神経は繊細な組織なので、無理なストレッチは逆効果になる場合もあります。
必ず専門家の指導を受けながらケアを行いましょう。

まとめ　「滑らない神経」が痛みを長引かせる

治りにくい坐骨神経痛の裏には、
神経そのものが「滑らなくなっている」問題＝癒着（滑走障害）が隠れているケースがあります。

画像検査では発見されにくく、
一般的なマッサージやストレッチでは改善しないことも。

「坐骨神経痛がなかなか良くならない」
「もう治らないかも…」と思っている方にこそ、
神経の滑走性という視点からの整体をおすすめします。