「腰が痛い＝腰が悪い」と思っていませんか？

痛みが出ている場所＝原因の場所ではない？

「肩が痛いから、肩が悪い」
「腰が痛いから、腰に問題がある」

実際、多くの方がこのように考えがちです。
しかし整体的な視点で体を見ていくと、痛みが出ている場所は“結果”であって、“原因”ではないことが多いのです。

「本当の原因は別の場所にある」
これを知ることで、あなたの体はもっと良くなっていきます。

原因が「内臓」にある場合、痛みは筋肉に出ることがあります

例えば、右肩の痛み。
「寝違えたのかな？」「重い物を持ったからかな？」と思っていたら、
実は肝臓の疲労が原因で右肩周辺の筋肉に負担がかかっていた、ということもあります。

このように内臓の不調が、関連する筋肉や関節に反射的に症状を出すことを「内臓体性反射」と言います。

代表的な例としては：

このように、痛みを感じている筋肉は、内臓からの“SOS信号”を受けて硬くなっているだけかもしれません。

体は膜でつながっている。別の場所が引っ張っていることも

体の中は、骨や筋肉だけで構成されているわけではありません。

筋肉を覆っている筋膜という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、

筋肉だけでなく、神経や内臓も、
「ファシア」という薄い膜が、全身を立体的なネットワークのように包んでいます。

この膜は頭の先から足の先までつながっており、
どこか1ヶ所が硬くなると、離れた場所が引っ張られて痛みや違和感を出すことがあります。

たとえば：

• お腹の膜の硬さが、首や顎の痛みに影響していた
• 足首の捻挫の癒着が、反対側の腰の痛みを引き起こしていた

こういったことは、日常的に起こっています。

体の流れは“川”と同じ。どこかが詰まると、別の場所に影響が出る

私たちの体の中には、血液・リンパ・神経の流れがあります。
この流れは、まさに川のようなものです。

川の上流でゴミが詰まって堰き止められると、

• 水が溢れて周囲に被害を出したり
• 下流の水量が減って、干上がってしまったりします。

これと同じことが、体の中でも起こります。

例えば：

• お腹周辺の癒着で血流が滞って、足の冷えやむくみが強くなる
• 首のつまりで脳への血流が悪くなり、めまいや頭痛が起こる
• 背中の筋膜の癒着で、腕にしびれが出る

つまり、「症状がある場所」は“問題が表面化した場所”であって、“詰まり”そのものではないのです。

だからこそ、痛みのある場所だけを施術してもダメなんです

当院では、「痛いところに原因はないかもしれない」という視点で、

• 内臓の疲労
• 筋膜のつながり
• 神経や血液の流れ
  など、全体を観察して施術を行います。

実際、「腰が痛い」と来院された方が、
内臓の癒着をゆるめるだけで腰痛が消えたケースも少なくありません。

まとめ｜「どこが悪いか」ではなく「なぜそこに症状が出たのか」を考える

 痛みが出ている場所は、体からの「結果」や「サイン」
 本当の原因は、内臓や膜、血流・神経の“滞り”かもしれない
 川の流れのように、どこかが詰まれば、別の場所に影響が出る
 整体では、体全体のつながりを診て根本改善を目指す

「腰が痛いから、腰だけ揉む」
「肩がこるから、肩を温める」

そんな対症療法だけではなく、
体の全体を見直す視点を持つことが、根本的な改善につながります。

痛みの裏にある“本当の原因”を一緒に探し、整えていきましょう。