痛み＝悪い？それとも警告？本当に「治る」とは何かを整体の観点から解説します

その「痛み」、実は体からの“危険信号”かもしれません

「急に腰が痛くなって…」
「肩が痛いから何か悪くなってるかも…」

私たちは、痛みを感じると「悪くなった」「今が最悪の状態」と思いがちです。

ですが、実は「痛みが出てきた＝症状が悪化した瞬間」ではありません。
痛みは、体が限界を超えたときに出る“警告信号”のようなものなのです。

痛みは突然やってこない。体はずっとサインを出している

例えば、肩こり、腰痛、膝の痛みなど…

それらは「昨日今日で急に悪くなった」わけではなく、
数週間〜数ヶ月以上かけて、少しずつ体に負担が蓄積した結果として出てきます。

• 筋肉の緊張
• 内臓の疲労
• 血流の滞り
• 姿勢のゆがみ
• 神経の滑走不良

これらが“限界ライン”を超えると、脳が「そろそろ限界だよ」と教えてくれるのが「痛み」なのです。

痛みが消えた＝治った、ではない理由

「痛みが取れたから、もう大丈夫」
「薬を飲んだら痛くなくなったし、治ったんだろう」

…実は、このような考え方には大きな落とし穴があります。

なぜなら、痛みは「結果」であって「原因」ではないからです。

例えば：

• 炎症を抑える薬で一時的に痛みが消えても、筋膜の癒着や内臓疲労は残っているかもしれません。
• コリやゆがみが慢性的にある状態では、また同じ痛みが再発するリスクがあります。

つまり、「痛みがなくなった＝原因がなくなった」ではないのです。

本当に治った状態とは？

整体的に考える「治った状態」とは、次のような状態です：

痛みがなく、体のバランスが整っている
 内臓・筋膜・関節が本来の働きをしている
 再び痛みが出にくい体の状態が維持されている

「症状が出ない体になる」ことこそが、本当の意味での「回復」です。

そのためには、ただ痛みを消すだけではなく、
体の土台から整える必要があります。

体の声を聞く習慣を

痛みは、体からの「助けて」というサインです。

• 痛みが出てから対処するのではなく
• 日頃から小さな変化に気づき、ケアをする

このような意識が、慢性症状や大きなトラブルの予防につながります。

「何もしてないのに痛くなった」は、実は「何もしなかったから痛くなった」ことも少なくありません。

まとめ｜痛みを感じたときこそ、“体を見直すチャンス”

痛みは「悪者」ではありません。
それは、あなたの体がずっとがんばってきた証であり、
「今、ここで見直してください」という体からのメッセージです。

• 痛みが出る前から、体はサインを出していた
• 痛みが消えても、根本原因は残っているかもしれない
• 本当に治ったとは、「症状が出ない体」に戻ること

このような考え方を持つことで、
「痛くなったら対処する」から「不調にならない体づくり」へと意識が変わっていきます。

あなたの体は、いつでも変われます。
大切なのは、“症状が出た今”をきっかけに向き合うことです。